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彼らが育んできた文化や世界観は、風土に根ざしていて、私にとってはこころをそっと整えてくれるような存在です。
たとえば、波打ち際。
私たち一人ひとりには、「マウリ」 という命のエネルギーがあり、それは潮のように日々ゆるやかに変化していきます。
マオリの世界では、潮のリズムは私たちの内なる感情や直感 「カレ・ア・ロト」 を映すものとされ、夢やビジョン「モエモエア」 もそこに含まれます。
海はその流れに抗わず、ただあるがままに動きながら、手放しや癒しの空間 「ファカワー テア」 を与えてくれます。
波打ち際に立つとき、そのままでいいよ、と静かに語りかけられているような気がするのです。
友人宅でのお泊まり会から帰ってきた息子が、開口一番にそう言った。朝ごはんにワッフルをふるまっていただいたらしい。
うちでは、あんなものは一時のガジェットにすぎないと思っていて、買う気はまったくなかった。けれど、たまたま中古の良品に出会って、思いがけず購入することに。
生地はパンケーキよりもゆるめ。プレスして、2分も経たないうちに焼きあがる。
これは使える。フライパンでパンケーキを焼くより、ずっと手軽だ。
ワッフルの切れ目に、子どもたちはナイフをあてる。ナイフとフォークを使う練習にもってこいだ。
切り取られたハート型のワッフルが、ワッフルメーカーの便利さや、子どもたちの成長、週末の幸せなひとときを象徴しているように思えた。
けれど、いつの間にか毎日はタスクの積み重ねになり、「生きること」 がただの作業のように感じられるようになっていました。
気づけば、周囲の情報に振り回されながら、いったい何年が過ぎたのだろう。
そんなふうに感じることが増えてきて、最近は、日々のささやかな出会いや季節の移ろい、ふと湧いてくる感情や気づきに、少し目を向けてみたくなりました。
そんな瞬間を、言葉や写真でそっと残していけたらと思っています。
どれだけ続けられるかはわからないけれど、自分自身のためにも、記してみることから始めてみようと思います。