私は、空間がもつ静かな力に心を惹かれます。

人を包み込み、心の風景を映し出し、人と人とのつながりへの道をひらいてくれるような、そんな空間の在りように深く心を動かされます。

たとえば、柔らかなひかりが差し込み、形と素材が言葉を使わずに語りかけてくるとき、私たちはふと感じたり、思い出したり、帰属する感覚を取り戻したりします。

そのような空間のなかで流れる時間や記憶に、自然と心を澄ませたくなることがあります。そこには、宿る思い出や育まれてきた関係性、変わりゆく世界の中で人の足元を支える確かな感覚が息づいています。

私にとって、デザインとは共に歩む旅のようなものです。
信頼と対話、そして相互の敬意のもと、ゆっくりと形を紡いでいくものだと感じています。

人の存在に深く寄り添い、物語にひらかれ、意味が息づくような空間をそっと生み出せたらと願っています。



   
2025 05 25Soliloquy begins.
本当は、私たちは常に美に囲まれて生きています。

けれど、いつの間にか毎日はタスクの積み重ねになり、「生きること」 がただの作業のように感じられるようになっていました。

気づけば、周囲の情報に振り回されながら、いったい何年が過ぎたのだろう。

そんなふうに感じることが増えてきて、最近は、日々のささやかな出会いや季節の移ろい、ふと湧いてくる感情や気づきに、少し目を向けてみたくなりました。

そんな瞬間を、言葉や写真でそっと残していけたらと思っています。

どれだけ続けられるかはわからないけれど、自分自身のためにも、記してみることから始めてみようと思います。



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